【ミニコラム】謝罪時に詰め寄られたら、どうしよう… 困った時は顧問弁護士にすぐお電話を!

カテゴリ
【ミニコラム】おかげさま事件簿
(解決事例集)
公開日
2026.04.15
謝罪時に詰め寄られたら、どうしよう・・・  困ったときは顧問弁護士にすぐお電話を!

謝罪時に詰め寄られたら、どうしよう… 困った時は顧問弁護士にすぐお電話を!

日頃どれだけ注意していても、介護福祉の現場では転倒事故や怪我が発生してしまうときがあります。ご利用者に被害が発生すれば、当然救急搬送や行政への事故報告など然るべき対応を行わなければいけませんが、ご本人様やご家族に対しても謝罪と説明をする責任が発生します。

謝罪をする場面は、経験を積んだ人でもどうしても緊張してしまうものです。ましてやご家族のご自宅まで出向き謝罪するときは、数日前からずっと憂鬱になるものです。

激昂して詰め寄られたらどうしよう、軟禁されるのではないか? 土下座しないと許されないかも…想定外のことが起こった時に対処できるだろうか。押し寄せる不安で押しつぶされそうになることもあるでしょう。

そんな時、実は顧問弁護士が役立ちますし、心の支えになれます。

今回は、介護現場における転倒事故について謝罪に伺う施設長からのご相談をもとに、顧問弁護士の上手な活用法を解説します。

責任感が強すぎ、胃に穴が開きそうな施設長

 

謝罪時にご家族から詰め寄られたり、執拗に責め立てられないか不安

ある特養の施設長からご連絡がありました。

「ご利用者の転倒事故について、本日夕方からご家族に謝罪と説明に伺うが、アドバイスをお願いします。謝罪時にご家族から詰め寄られたり、執拗に責め立てられないか不安で不安で、胃に穴が開きそうです。」

という内容でした。

施設は転倒事故に細心の注意を払っていましたが、今回の事故は日々の業務の中で不意に発生してしまったものでした。事故後の対応は速やかに行われ、保険会社ともやり取りをし、治療費や慰謝料も支払われる見込みでした。

ご家族とは普段から密接に連携し、事故が起きた直後もすぐご連絡していました。翌日にも病院にお見舞いし、施設としてできることは全てやったといえるのですが…

それでも、施設長の不安が消えることはありませんでした。

大切なお身内が怪我をしたとなれば、家族としてもショックが大きいのは否めません。身元引受人の息子さんからは、病院でお会いした開口一番、「誠意ある対応を望みます」と重い声で言われましたが、顔は強張っており明らかに怒りを抑えているように見えました。その脇に居た長女さんからは、涙ながらに「あんなに元気だったのに、一体どうしてこんなことに…納得のいく説明をしてください」と釘を刺されました。

相談者である施設長さんは人一倍真面目で責任感の強い方で、「どうして事故を起こしてしまったのだろう。全て自分のせいだ」と思い詰めていました。長男さんの言われた「誠意ある対応」とは具体的にはどのようなものなのか。謝罪は数えきれないくらいしたがそれだけでは足りないのか、理事長の謝罪文まで必要なのか?

また、こうしたご家族対応は責任者である自分の役割であり、当日も施設長だけで伺い話をしようと考えていました。ところが後日、長男さんから「事故当時フロアにいた現場職員の方も同席してほしい」と言われてしまったのです。昨今は介護福祉業界でもカスハラ(カスタマーハラスメント)が横行しており、感情的になったご家族から執拗に責め立てられたり、土下座など無理難題を押し付けられる等の可能性もあります。施設長は「言われるまま職員を連れていくべきか、でもその職員がカスハラの被害に遭ったらどうしよう…」と大変悩まれていました。

ご家族対応はケースバイケース。弁護士のアドバイスがあれば安心!

今回のご相談を受けて弁護士は、次のようなアドバイスをしました。

・謝罪は一般に、相手が求めないのであれば謝罪文を作る必要はない。理事長名義の謝罪文を求められたときは即答せず持ち帰り検討する。

・当日は、言った言わないのトラブルを避ける等、万一のために訪問前から秘密録音しておく。相手が録音すると言うときは「承知しました」とだけ答えればよく、「こちらも録音します」等と言う必要はない。

・訪問はできればスーツで行くこと。初めて会う方に備え名刺を用意すること。

・その他持ち物は、本件事故に関する報告書や内部検討結果、保険会社関連の書面など。

・まず「この度は、当施設で起きました事故により○○様にお怪我をさせてしまい、誠に申し訳ございません」等、はっきりと事故について謝罪する。これは法的責任の承認とは別次元の「道義的謝罪」と位置付けられるため、踏み込んで謝罪してよい。

逆に、「事故後の対応の遅れによりご不快な思いをさせ申し訳ありませんでした」等と事故そのものを意図的に避けて謝ると相手に不信感を与えてしまう。

・ご利用者の今のご容態を尋ねる等、気に掛けることを忘れずに。

・次のステップとして何をすれば良いか、ご家族として何をして頂きたいか、どの程度お待ち頂くか等、見通しを示し安心して頂く。

悩ましいのは現場職員を連れていくか否かですが、これは事案にもより判断が難しいところです。本件では、ご家族は特に暴言など逸脱した言動をしておらず、冷静に話し合いができる方とお見受けしましたので、現場職員を連れて行ってもリスクは低いのではないかと思われました。最初からお断りすることも不可能ではありませんが、「なぜ連れて来れないのか。何か隠しているのではないか」等と不信感のもとになるという懸念があります。

これだけで大分施設長さんも当日のイメージを掴むことができ安心して頂けたようでしたが、更にこんなことを施設長にお伝えしました。

 

顧問弁護士に注意事項、実施事項を明確にしてもらい安心できた!

更に安心材料:不測の事態になったら、その場でお電話を!

「万一、ご家族が感情的になり詰め寄られるなど、不測の事態に陥ったらすぐに私の携帯まで電話してください。場合によっては顧問弁護士として先方とお話します。その場を離れてお電話頂き、現状を共有し体勢を立て直すこともできます。」

現実には弁護士も、日によってセミナー等で手が離せないこともあるのですが、顧問先様のここ一番という重要なときはフリーの状態でいるように努めています。

このサポートで施設長からは「胸のつかえがスーッと無くなりました!」と言って頂き、当日も自信をもって訪問に臨めたそうです。その後慰謝料等が保険会社から下り、特に問題無く解決したとご報告いただきました。

もし事前に相談せず、方針の定まらないまま当日を迎えていたら、施設長は本当に胃に穴が開いていたかもしれません。更には、同行した現場職員にも多大なプレッシャーが及び退職する事態に陥る可能性もあります。一つの事故対応を軽くみてはいけません。

もしも現場で困ったら顧問弁護士にお電話を!

弁護士法人おかげさまは、現場に寄り添う弁護士として施設長様、職員の皆様に大きな安心をご提供します

顧問弁護士の主な役割は「いざというときに迅速に弁護士に相談できること」ですが、当事務所「弁護士法人おかげさま」では、深刻なトラブルになる前の段階からきめ細かくサポートすることを心がけております。何故なら、当事務所のミッションが「現場にとって欠かせないエッセンシャルロイヤーとなり、現場職員を守る」ことだからです。

当事務所は、顧問先様に対して随時メールやズームでのご相談はもちろん、不測の事態に陥った際の携帯を用いたお電話でのサポートもご提供しております。

当事務所は、介護福祉業界におけるトラブル解決事例や知識に関するさまざまな情報をコラムにして発信しております。

これからもお役立ち情報をお届けして参りますので、この機会にぜひ無料メルマガにご登録頂き、最新コラム情報やセミナー情報、各種最新情報をお受け取りください。

メルマガ登録する

 

この記事を書いた人
代表弁護士 外岡潤

弁護士外岡 潤そとおか じゅん

弁護士法人おかげさま 代表弁護士(第二東京弁護士会所属)

2003年東京大学法学部卒業後、2005年司法試験合格。大手渉外事務所勤務を経て2009年に法律事務所おかげさまを開設。開設当初より介護・福祉特化の「介護弁護士」として事業所の支援を実施。2022年に弁護士法人おかげさまを設立。

ホームヘルパー2級、視覚ガイドヘルパー、保育士、レクリエーション検定2級の資格を保有。

PATE TOP
電話 お問い合わせ