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「契約書の住所が登記と違う」と利用者に指摘された どう対応する?
おかげさまです、外岡です。
介護現場では、契約書の記載内容について利用者やご家族から思わぬ指摘を受けることがあります。その指摘が正当なものであれば真摯に対応すべきですが、中には法的根拠を欠いた思い込みによるものも少なくありません。そうした場面で、担当者が正しい知識を持っているかどうかが、その後の対応の質を大きく左右します。本記事では、当事務所が実際に対応した顧問先様からの相談事例をもとに、根拠のない指摘を受けたときの適切な返し方と、事業所として揺れないための考え方をご紹介します。
「登記住所と違うのはおかしい」という指摘
当事務所の顧問先である居宅介護支援事業所の管理者様から、こんなご相談がありました。
利用者さんから、「契約書に記載されている事業者の住所が、法人の登記住所(A市)ではなく事業所の住所(B市)になっているのはおかしい」という指摘を受けたというのです。
担当者としては「言われてみれば…」と何となくざわざわしてしまう。でもどう答えればよいのかわからない。そんなお気持ちでご連絡いただきました。

実は、そんな規定はどこにも存在しない
結論から申し上げますと、介護保険サービスの利用契約において、事業者欄の住所が法人の登記簿上の本店所在地でなければならないという法令上の規定は、存在しません。
契約書に「事業所名・事業所住所・法人名・代表者名」が揃って記載されていれば、利用者がどの法人のどの事業所とサービス契約を結んでいるかは十分に確認できます。実質的な同一性はきちんと担保されており、利用者が不利益を受ける事情もありません。
ですから、このような指摘を受けた際の対応は、まず落ち着いて、
「そのような規定がございましたら、ぜひ根拠をお示しいただけますでしょうか」
とお返しすることで十分です。
もしそれでもなお「おかしい、直せ」と繰り返してこられる場合は、「一度、顧問弁護士にお話しいただけますか」とお伝えいただければ、多くのケースでそれ以上の追及は止まります。「弁護士が出てくる」という事実は、それだけで相手にとっての牽制になるものです。

「何かを言われたとき」に揺れない事業所であること
今回のご相談で私が感じたのは、指摘の内容そのものより、「言われたとき、どう反応すればよいのかわからない」という担当者の戸惑いでした。
法的根拠のない指摘に対して、なんとなく後ろめたくなってしまう。あるいは波風を立てたくなくて、つい「直しましょうか」と言ってしまう。そういう対応が積み重なると、事業所は不必要に萎縮し、実態に合わない運営を強いられることになりかねません。
この二つを区別するには、知識が必要です。そしてその知識を、いつでも手軽に確認できる環境があるかどうかが、現場の対応の質を大きく左右します。
今回のご相談は数分でお答えできるものでしたが、顧問弁護士にすぐ確認できたことで、担当者が余計な不安を抱えずに済み、自信を持って利用者に向き合えるようになりました。それが、顧問弁護士をご利用いただく意味の一つです。
些細に見える相談ほど、早く確認することで現場は守られます。

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弁護士法人おかげさまは、2009年の開設以来、介護福祉特化の弁護士法人として、
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弁護士外岡 潤
弁護士法人おかげさま 代表弁護士(第二東京弁護士会所属)
2003年東京大学法学部卒業後、2005年司法試験合格。大手渉外事務所勤務を経て2009年に法律事務所おかげさまを開設。開設当初より介護・福祉特化の「介護弁護士」として事業所の支援を実施。2022年に弁護士法人おかげさまを設立。
ホームヘルパー2級、視覚ガイドヘルパー、保育士、レクリエーション検定2級の資格を保有。











