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	<title>問題職員対策 | 介護施設・事業所様向けトラブル解決サイト</title>
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	<description>現場で発生したトラブルの解決事例や法律の話を分かりやすく解説！弁護士が書き下ろしたコラムが無料で読み放題！</description>
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	<title>問題職員対策 | 介護施設・事業所様向けトラブル解決サイト</title>
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		<title>内部告発を盾に施設の人事権を骨抜きにしようとする問題職員</title>
		<link>https://kaigo-trouble.com/column/whistleblower-misuse/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[外岡 潤]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 28 Apr 2026 01:03:37 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>​内部告発を盾に施設の人事権を骨抜きにしようとする問題職員 勤務態度の改善が見られないいわゆる問題職員に対し、やむを得ず雇用主側で「解雇」を検討し始めた矢先、その職員が施設のアキレス腱に切りつけるような行動で報復する…  [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<h2><strong>​内部告発を盾に施設の人事権を骨抜きにしようとする問題職員</strong></h2>
<p>勤務態度の改善が見られないいわゆる問題職員に対し、やむを得ず雇用主側で「解雇」を検討し始めた矢先、その職員が施設のアキレス腱に切りつけるような行動で報復する…</p>
<p>こうした、人事指導と私的感情による報復が絡み合う複雑なトラブルが介護現場で増えています。特に近年問題となっているのが、虐待など本来は組織の自浄作用により解決すべき事柄に関する「内部通報」が、職員自身の保身や施設への攻撃手段として悪用されるケースです。</p>
<p>事実無根の告発であっても、受ける側の行政にとってはその真偽は分からず、正しいものとして動かざるを得ません。そしてひとたび行政が動けば施設側は多大な労力を割いて釈明しなければならなくなります。</p>
<p>では、このような報復目的ともいえる告発リスクを退けるためには何が必要なのでしょうか。本記事では、内部通報と解雇の因果関係を客観的に切り離す考え方と、いざという時に施設を守る方法について、法的視点から詳しく解説します。</p>
<h2><strong>勤務態度が悪いパワハラ職員</strong></h2>
<p>特別養護老人ホームで働くHさん（５０代女性）はここ数年勤務態度が悪く、他のスタッフへのパワハラも目立っていました。入社したての頃はいたって普通の職員でしたが、勤務年数が増すにつれ勤務態度が明らかに横柄になってきたのです。</p>
<p>Hさんによるパワハラ被害を受けた後輩職員からの報告は後を絶ちません。施設長が指摘するとその場ではむすっと黙り込むものの多少は大人しくなり、時間が経過するとまた元に戻る…ということを繰り返していました。</p>
<p>何度注意しても改善されないまま、いよいよ3年が経過した頃、施設長はHさんを解雇する決断をしました。</p>
<p>覚悟を決めてＨさんに向き合い「ここでの勤務を諦めてほしい」と告げた途端。</p>
<p>「私がどれだけこの施設に尽くしてきたか分かってるんですか？」</p>
<p>「パワハラと言われますが、私だって周りから相当ひどいことを言われてきた。施設長はどこまで現場のことをご存知なんですか」</p>
<p>「私は反省して改善した。解雇なんて絶対受け入れられない！労基署に訴えます」</p>
<p>Hさんはものすごい剣幕で反論してきました。施設長は一瞬たじろぎましたが、既に決定した解雇を撤回することはなく、解雇通知書をその場で手渡したのです。</p>
<p><img fetchpriority="high" decoding="async" class="aligncenter wp-image-5615 size-full" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-2-2.jpeg" alt="勤務態度が悪いパワハラ職員" width="602" height="807" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-2-2.jpeg 602w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-2-2-224x300.jpeg 224w" sizes="(max-width: 602px) 100vw, 602px" /></p>
<h2><strong>問題職員が虐待の内部通報者に</strong></h2>
<p>Hさんに解雇を言い渡してから3日後。行政から施設宛てに突然連絡がきました。</p>
<p>「そちらの施設で虐待や不必要な身体拘束が行われている疑いがある」ということでした。</p>
<p>内容は、暴れて他者を殴ろうとした認知症の入居者を、やむを得ず一時的に制止したという現場の苦肉の策を「不当な拘束」として曲解したもので、全くの事実無根です。</p>
<p>「施設内部の人しか知らないことなのに…何故行政から連絡が？」と驚いた施設長でしたが、告発者の心当たりはありました。外ならぬＨさんです。</p>
<p>Ｈさんにこの件で面談を求めたところ、意外にもＨさんはあっさりと応じました。その席でＨさんは、勝ち誇ったような表情で「このことはずっと前から行政に相談していたんです。公益通報者保護法があるから、私を解雇するのは施設による報復人事であり無効となりますね」と言い放ちました。</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-5602" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-3.jpeg" alt="問題職員が虐待の内部通報者に" width="684" height="671" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-3.jpeg 684w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-3-300x294.jpeg 300w" sizes="(max-width: 684px) 100vw, 684px" /></p>
<h2><strong>内部通報と解雇に関係があるかが肝</strong></h2>
<p>公益通報者保護法は、確かに「公益通報をしたことを理由として解雇することは無効」としています。しかし、本件では「Ｈさんが通報をしたから解雇した」という関係ではありません。施設としては「内部通報と解雇との間に因果関係が無い」という事実を示せば足ります。</p>
<p>つまり、内部通報者に対する報復等の目的で解雇したのではなく、飽くまで別の理由で解雇したということを示せれば良いということです。</p>
<p>もちろん行政が疑っている虐待と身体拘束に関しては、Hさんの通報内容は全くの事実無根であることを説明する必要があります。コンプライアンスを遵守し適切に運営していれば身体拘束の実施記録や計画、日々の介護記録があるはずですので、それらを示せば疑いは晴らすことができるでしょう。</p>
<h2><strong>問題職員であることの証明が必要</strong></h2>
<p>Hさんの勤務態度がずっと悪く、他職員にも迷惑がかかって業務に支障が出ていること、何度注意しても改善が見られないため、仕方なく解雇に踏み切ったということが分かる記録を示すことで、万が一第三者機関に疑われたとしても内部通報との因果関係が無いことを説明できます。</p>
<p>Hさんに問題行動が起きる都度注意した記録、人事会議などでHさんの勤務態度の悪さについて話し合った議事録、Hさんのパワハラに困って相談してきた他職員の記録などがあれば、内部通報するより前から勤務態度が悪く、それを理由に施設が解雇をしようとしたことが証明できるでしょう。</p>
<p>介護業界では主にご利用者のケアや状態について記録をとる習慣がありますが、その理由としては職員間で重要な情報を共有し、また「万一の時に記録見返して、その時の事実を確認する」といったものがあります。</p>
<p>これらの記録は介護保険法令上、義務として課せられているためどの施設でも完璧に作成するものですが、こうした記録の重要性は内部の労務関係においても変わりません。</p>
<p>特に本件のように問題になりそうな職員がいる場合は、指導や処分など関わった過程をできるだけ詳しく記録し残しておくと良いでしょう。</p>
<p>一対一の面談の記録など、とにかく「後々問題になりそうだなと思ったら記録を残す」という意識を持っておくとリスク回避しやすくなります。</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-5603" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-4.jpeg" alt="問題職員であることの証明が必要" width="850" height="1046" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-4.jpeg 850w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-4-244x300.jpeg 244w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-4-832x1024.jpeg 832w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-4-768x945.jpeg 768w" sizes="(max-width: 850px) 100vw, 850px" /></p>
<h2><strong>介護弁護士が忙しい現場の皆様のお悩みを解決します！</strong></h2>
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<p><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-5604" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-5.jpeg" alt="問題職員への対応法も介護弁護士にお任せください！" width="561" height="822" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-5.jpeg 561w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2026/04/word-image-5599-5-205x300.jpeg 205w" sizes="(max-width: 561px) 100vw, 561px" /></p>
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		<title>虐待事件が発生！殺到するマスコミからの問い合わせ対処方法</title>
		<link>https://kaigo-trouble.com/column/abuse-response-media/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[外岡 潤]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 01 Sep 2025 01:03:56 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>弊所の顧問弁護士としての対応ケースをご紹介します。現場の皆様の業務についてご参考になれば幸いです（守秘義務の関係上、一部事案を改変しています）。 虐待事件が発生！殺到するマスコミからの問い合わせ対処方法 介護・福祉の世界 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>弊所の顧問弁護士としての対応ケースをご紹介します。現場の皆様の業務についてご参考になれば幸いです（守秘義務の関係上、一部事案を改変しています）。</p>
<h2><strong>虐待事件が発生！殺到するマスコミからの問い合わせ対処方法</strong></h2>
<p>介護・福祉の世界で、ご利用者に対する痛ましい虐待や殺人などの事件・事故をニュースで知ることが度々あります。昨今はインターネットやSNSでの情報の方が公式発表や大手マスメディアよりも早く、誤報や噂も含めて様々な情報が飛び交うこともあるようです。それにより不安に駆られたご利用者家族が問い合わせや苦情を施設に対し申し立てる…ということもあるでしょう。ひとたび事件が起きれば、怒涛のように押し寄せる事態に、迅速かつ的確に対処していく必要があります。</p>
<p>しかし、通常施設においてそのような大ごとは滅多に起きませんし、その後のマスコミ・関係者対応を経験することもそうそうありません。こうした対応に慣れている、という人は少ないことと思います。</p>
<p>そこで今回は、いざそのような事態となっても慌てずに済むよう、職員が虐待を起こした直後からのマスコミ・関係者対応について解説します。</p>
<h2><strong>事件報道後にかかってくる電話</strong></h2>
<p>当事務所の顧問先様である施設職員が、ご利用者に虐待をした容疑で逮捕されました。職員本人は容疑を否定しており、確たる証拠はありません。</p>
<p>この事件は警察署から記者クラブに発表があり、その日の夕方に地元新聞が記事にしたため、一瞬で地元に知られることとなりました。しかし、施設名や逮捕された容疑者名は伏せられていたため、まだ特定されるような状況ではなかったのです。</p>
<p>しかし、その地域にある介護・福祉事業所は数えるほどしか無く、ある程度絞り込みで予想はできる状態でした。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>あるとき、施設に非通知設定で電話がかかってきました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「先日の●●●市で発生したという虐待事件は、お宅の施設で発生したことで合っているか？」」</p>
<p>「ネットの情報でお宅の施設の名前が出ていたので、気になって電話した」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>という内容だったそうです。話を聴いていると、その方の家族が施設を利用していたり、利用を検討しているという方ではありませんでした。</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-4783" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-2.jpeg" alt="虐待事件が発生したさい、施設に非通知設定で電話がかかってくるときの対応" width="1235" height="765" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-2.jpeg 1235w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-2-300x186.jpeg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-2-1024x634.jpeg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-2-768x476.jpeg 768w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-2-350x218.jpeg 350w" sizes="(max-width: 1235px) 100vw, 1235px" /></p>
<p>突然かかってきた電話に対し、「上長が不在のため、私から返答することが難しい。」と返答したところ、</p>
<p>「否定しないということは、お宅の施設で虐待があったと考えて良いのですね？」</p>
<p>「市役所に問い合わせたら、施設に直接問い合わせるよう言われた」</p>
<p>「逮捕者まで出たのだから、そこは教えるべきじゃないのか？」</p>
<p>と詰め寄られました。担当者は、「何もお答えができない」と繰り返し、何とかその場をやり過ごしました。</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-4784" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-3.jpeg" alt="虐待事件が発生した後、非通知電話の対応の難しさ" width="1203" height="762" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-3.jpeg 1203w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-3-300x190.jpeg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-3-1024x649.jpeg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-3-768x486.jpeg 768w" sizes="(max-width: 1203px) 100vw, 1203px" /></p>
<p>このように事件に関する問い合わせでかかってくる電話に対し、どのように応対すべきかというご相談をいただきました。</p>
<h2><strong>基本姿勢は「守秘義務があるのでお答えできない」</strong></h2>
<p>このような時、基本姿勢としては「守秘義務があるため、最低限のことしかお答えできない」で通すことが望ましいとアドバイスしました。</p>
<p>この点、利用者家族など、施設と利害関係を持つ方からの質問に対しては最終的には情報を整理して確実なことを報告する義務があるといえます。利用契約上、施設側は利用者の生命・身体・財産を守る義務があり、これに附随する義務として事象の説明責任を負うためです。</p>
<p>しかし、それは飽くまで最終的に法人としての見解が出た段階であり、本件のように職員が容疑を否認しているような状況で虐待の有無について認否を明らかにすべきではありません。被害者（かもしれない）ご利用者にとっても、虐待されたという情報を勝手に開示されることは要配慮個人情報（「犯罪により害を被った事実」）を漏洩されることと同義です。このような機密性の高い情報を、施設の全関係者は漏洩しない義務（守秘義務）を負います。</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-4785" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-4.jpeg" alt="基本姿勢は「守秘義務があるため、お答えできません」" width="627" height="872" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-4.jpeg 627w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-4-216x300.jpeg 216w" sizes="(max-width: 627px) 100vw, 627px" /></p>
<p>警察との関係でも、施設側で不用意に情報を漏らすことで思わぬところで証拠が散逸する等、真実発見が妨げられる可能性も０とはいえません。行政だけでなく警察機関も動いている状況下では、各方面に気を配り慎重に動いていく必要があります。</p>
<p>ましてや、今回のように利用者でもご家族でもない部外者からの質問に答える義務はないといえます。</p>
<p>ただ実際には、「施設で虐待をしてしまったかもしれない」という状況で今回のように問い詰められると、責任感や正義感からつい「虐待がありました」等と認める発言をしてしまうかもしれません。そうなると「やはりそうだったのか」と蜂の巣を突いたような騒ぎとなりかねず、注意が必要です。本人が虐待をしたことを否認している以上は、雇用主である施設の立場でも、刑事裁判の判決が出て確定するまで虐待をしたと認定することはできないのです。</p>
<p>特に事件発覚から間もない場合は、応対方法について法人としてルールを決めていない場合がほとんどです。電話応対者が勝手に回答したことで更に話に尾ひれをつけて悪い噂を流される等収拾のつかない事態になりかねません。</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-4786" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-5.jpeg" alt="勝手に認めない" width="706" height="834" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-5.jpeg 706w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-5-254x300.jpeg 254w" sizes="(max-width: 706px) 100vw, 706px" /></p>
<p>具体的対処法としては、虐待被疑事件などが勃発する前の平時の段階で、各職員（特に電話応対する事務局）に、「法人としての統一見解がまとまるまで、自分の判断で回答や意見を述べてはならない」と周知徹底されると良いでしょう。</p>
<p>今回のような問い合わせが外部から来たときは、「法人としての統一見解がまとまるまで何もお答えできない」とそのまま答えることも考えられますが、「いつまとまるのか、約束せよ」等と追及されてもきりがないため、「守秘義務もあるので何もお答えできません」と端的に言いお断りすることがベストであると考えます。</p>
<h2><strong>マスコミからの取材攻勢対策</strong></h2>
<p>では、マスコミから取材申し込みがきたときはどう対応すべきでしょうか。こちらが守秘義務を盾に断っても、「我々は国民の知る権利を実現するために取材します。取材の自由に基づき申入れします」等と返してくるかもしれません。</p>
<p>この点「知る権利」とは飽くまで国に対する憲法上の権利ですから、民間企業には適用されないため、知る権利を持ち出したところで決め手にはなりません。報道の自由を正当化する根拠の一つです。法律や契約で「説明義務」「情報提供義務」がある場合を除き、取材応諾は飽くまで受ける側の任意です。しかし現実には、一つ断っても次から次へと申込があり収拾がつかなくなる恐れがあり、また放置すると憶測も交えネガティブな記事ニュースを出されてしまうリスクがあります。特に虐待という公共性の高い事案や社会的関心が大きい事件では、理由なく企業が社会に対する説明を拒否するとイメージダウンになるため、心理的・社会的圧力として機能するといえるでしょう。</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-4787" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-6.jpeg" alt="マスコミからの取材申し込みで余計に混乱する" width="1255" height="787" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-6.jpeg 1255w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-6-300x188.jpeg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-6-1024x642.jpeg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-6-768x482.jpeg 768w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-6-350x218.jpeg 350w" sizes="(max-width: 1255px) 100vw, 1255px" /></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そこで現実的対応としては、「以下はお答えできないが、執行部の方で見解をまとめて後日皆さんにお伝えする。その際記者会見を開くか、プレスリリースを発行するかは未定である」と答えられると良いでしょう。ともかくもその場で迫られ、勢いに押され相手の望むような回答をしてしまわないことです。別に、旬のニュースを扱うマスコミだからといってこちらが直ちに対応しなければならないという義務はありません。主導権を手放さない様留意し、落ち着いて対処してください。記者会見やプレスリリースの方法については、また別の機会に解説します。</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-4788" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-7.jpeg" alt="相手の勢いに飲まれるな！迂闊なことは絶対に言うな！" width="992" height="791" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-7.jpeg 992w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-7-300x239.jpeg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-7-768x612.jpeg 768w" sizes="(max-width: 992px) 100vw, 992px" /></p>
<h2><strong>緊急事態に備えて知識と顧問弁護士の備えを</strong></h2>
<p>職員が逮捕されるような緊急事態は、普段業務の中でそうそう起こるものではなく、働いている方全員が不慣れな状況と言えます。そんな中適切な対応をせねばならず、不安もストレスも多くなるでしょう。</p>
<p>緊急事態で物事を判断するには、自分自身や組織の知識に頼ることが挙げられます。例えば過去に同様の事例の対処法を研修で学んでいたとしたら、適切な対応が出来る可能性が高くなります。勉強会で学んだこと、過去に経験したことがあれば、わが身を助けます。そのために本コラムもご活用頂き、いざという時に読み返せるようストックして頂ければ幸いです。</p>
<p>ただ、やはり本件のようなイレギュラーで厄介な事態には、弁護士の力を活用することをお薦めします。普段から顧問弁護士と連携し状況を知っておいてもらい、いざ事件が起きればすぐ顧問弁護士へ相談し、先々を見通した対応方法を決めることが明暗を分かつことがあります。くれぐれも現場判断で各々の職員が対応するようなことは行わないようにしましょう。</p>
<p><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-4789" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-8.jpeg" alt="イレギュラーな厄介ごとに弁護士を活用という策があります。" width="1127" height="464" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-8.jpeg 1127w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-8-300x124.jpeg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-8-1024x422.jpeg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-8-768x316.jpeg 768w" sizes="(max-width: 1127px) 100vw, 1127px" /></p>
<p>弁護士は法的リスクを勘案しながら最善策をアドバイスすることに長けており、特に本件のようなイレギュラーな事態に臨機応変に対処することが得意です。経験があり業界について精通した弁護士であれば、二手、三手先も見通した上でアドバイスを迅速にすることができます。</p>
<p>当事務所は介護・福祉・医療分野に特化した弁護士法人として、全国の顧問先様のご支援をしております。虐待被疑事件や、実際に虐待をしてしまったというケースでマスコミが押し寄せ、これに対処した経験も御座います。何かあればいつでも、お気軽にご相談ください。</p>
<p>当事務所では、少しでも現場でお役立ていただけるよう、コラムにて様々なトラブル対応に関する情報を発信しておりますので、ぜひ活用ください。</p>
<p><a href="https://kaigo-trouble.com/#column_categories" target="_blank" rel="noopener"><img decoding="async" class="aligncenter wp-image-4790 size-medium" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-9-300x99.png" alt="コラムを確認する" width="300" height="99" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-9-300x99.png 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2025/08/word-image-4781-9.png 560w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /></a></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そして、新着コラムのご紹介、最新YouTube動画公開情報、セミナー情報などの介護・福祉現場で役立つ情報を無料メルマガで定期発信しております。ぜひご登録いただき、普段の業務の中でお役立ていただければ幸いです。</p>The post <a href="https://kaigo-trouble.com/column/abuse-response-media/">虐待事件が発生！殺到するマスコミからの問い合わせ対処方法</a> first appeared on <a href="https://kaigo-trouble.com">介護施設・事業所様向けトラブル解決サイト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>介護施設における、解雇したい問題職員への対応方法を弁護士が解説</title>
		<link>https://kaigo-trouble.com/column/%e4%bb%8b%e8%ad%b7%e6%96%bd%e8%a8%ad%e3%81%ab%e3%81%8a%e3%81%91%e3%82%8b%e3%80%81%e8%a7%a3%e9%9b%87%e3%81%97%e3%81%9f%e3%81%84%e5%95%8f%e9%a1%8c%e8%81%b7%e5%93%a1%e3%81%b8%e3%81%ae%e5%af%be%e5%bf%9c/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[外岡 潤]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 30 Aug 2023 06:15:25 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>介護事業所の運営において、著しく能力の低い職員や指示・規則を守らない問題職員にお悩みではありませんか？ 特に正社員は一度採用すると、なかなか解雇ができないと言われているため、どのように対処すべきか、頭を抱える事業主の方も [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>介護事業所の運営において、著しく能力の低い職員や指示・規則を守らない問題職員にお悩みではありませんか？</p>
<p>特に正社員は一度採用すると、なかなか解雇ができないと言われているため、どのように対処すべきか、頭を抱える事業主の方も多いでしょう。</p>
<p>そこで本記事では、介護・福祉のトラブル解決を専門とする当事務所「弁護士法人おかげさま」の観点から、解雇したい問題職員の対応方法について解説します。</p>
<p>具体的には、解雇が認められる事由、ついやってしまいがちなNG対応、正しい解雇に至る対応の流れまで丁寧に解説しますので、「法律は苦手…」と感じる方にもご理解いただけるはずです。</p>
<p>基本的な対応方法を知っておくだけで、問題のある職員に対する普段からの接し方も変わり、コンプライアンスとガバナンス（企業統治）の力も向上させることができるでしょう。ぜひ本稿をご活用ください。</p>
<h2>本当に解雇できるのか？解雇が認められる事由とは</h2>
<p>そもそも、辞めさせたい職員を実際に解雇できるのでしょうか。</p>
<p>結論からお伝えすると、それは可能です。もっともご存知のとおり日本では労働基準法をはじめとする労働法により、労働者の地位は手厚く守られています。</p>
<p>解雇に関しては、労働契約法によって、「客観的に合理的な理由」が認められる場合を除き、解雇は認められません。</p>
<blockquote><p><b>労働契約法第16条（解雇）</b><br />
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。<br />
引用：<a href="https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=419AC0000000128" target="_blank" rel="noopener">労働契約法｜e-GOV法令検索</a></p></blockquote>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1675" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/6655ee4d7165f291cfbcbfb4360f5b08.jpg" alt="" width="1200" height="760" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/6655ee4d7165f291cfbcbfb4360f5b08.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/6655ee4d7165f291cfbcbfb4360f5b08-300x190.jpg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/6655ee4d7165f291cfbcbfb4360f5b08-1024x649.jpg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/6655ee4d7165f291cfbcbfb4360f5b08-768x486.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<p>職員を解雇するには、合理的な理由とその裏付けとなる証拠が必要です。当然ながら雇用主側の個人的な感情や、相性といった曖昧な理由を根拠としたのでは解雇できません。</p>
<p>更に、1回の失敗で解雇が認められるということは通常はなく、労働者の落ち度の程度や行為の内容、それによって法人が被った損害の重大性、労働者が悪意や故意でやったのか、やむを得ない事情があるかなど、さまざまな事情が考慮され、解雇の正当性が裁判所で判断されます。</p>
<p>それでは、合理的な理由として認められるのはどういった場合でしょうか。具体例をみていきましょう。</p>
<h3>具体例</h3>
<p>問題職員の解雇が認められる典型的な例として、以下が挙げられます。</p>
<ul>
<li>勤務態度が極めて悪い</li>
<li>職務遂行能力に著しく欠け、指導しても反発するなど改善が期待できない</li>
<li>周囲と良好な人間関係を築くことができない</li>
</ul>
<p>以下、個別に解説します。</p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1676" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/fccf97de05cde1f37f702beed3ef2e40.jpg" alt="" width="1200" height="941" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/fccf97de05cde1f37f702beed3ef2e40.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/fccf97de05cde1f37f702beed3ef2e40-300x235.jpg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/fccf97de05cde1f37f702beed3ef2e40-1024x803.jpg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/fccf97de05cde1f37f702beed3ef2e40-768x602.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<h4>勤務態度が極めて悪い</h4>
<p>勤務態度が悪いケースは、遅刻や無断欠勤が多い、明らかに業務の手を抜く、業務時間中に私的なことを行う、挨拶をしない、ご利用者への接し方が失礼であるなどが該当します。</p>
<p>遅刻や欠勤は誰にでも起こり得ますが、それが頻繁に起きるようであれば問題でしょう。それによって周囲の負担が増えたり、利用者に迷惑を掛けてしまったりする場合は、解雇の対象となり得ます。</p>
<h4>職務遂行能力が著しく欠けており、改善も期待できない</h4>
<p>介護技術や専門知識が欠如し、利用者に対して適切なケアを行えない場合も解雇の理由となります。</p>
<p>もちろん、はじめから完璧にできる人はいませんし、多少の失敗・ミスは誰にでもあるでしょう。</p>
<p>しかし、本人に努力の姿勢が見られず、何度指導しても一向に改善が見られない場合は、解雇理由として認められる可能性が高くなります。</p>
<h4>人間関係に問題がある</h4>
<p>職員同士や利用者との人間関係の悪化も行き過ぎると解雇の対象となり得ます。例えば、パワハラ、モラハラ、セクハラといったように本人の言動に問題が見られる場合などです。</p>
<p>他にも利用者に暴力をふるったり、故意に怪我をさせたりする場合などは、「身体的虐待」に該当し、傷害罪等の刑事事件に発展します。そうした事実が発覚した場合は、当然解雇の対象となるでしょう。</p>
<h3 id="saiban_tondemo">裁判例にみる「トンデモ職員」の解雇基準</h3>
<p>ここで、典型的な問題職員と言いうる者を法人が解雇し、その有効性が争われた裁判例（平成３１年３月７日東京地裁判決地位確認等請求事件）をご紹介します。</p>
<p>これは、被告（提訴された側）が運営する特養で「法人及び施設運営事業の一般業務並びに利用者の送迎補助業務」を業務として就業した原告が、数々の問題行動を理由として普通解雇されたところ、本件解雇は無効であるとして、被告との間で雇用契約上の権利を有する地位にあることの確認および本件解雇後の未払賃金の支払いをもとめたケースです。</p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1677" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/0c06ba9b9a749268df3f0cb978ecb423.jpg" alt="" width="1200" height="611" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/0c06ba9b9a749268df3f0cb978ecb423.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/0c06ba9b9a749268df3f0cb978ecb423-300x153.jpg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/0c06ba9b9a749268df3f0cb978ecb423-1024x521.jpg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/0c06ba9b9a749268df3f0cb978ecb423-768x391.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<p>原告は、当初事務職員（兼運転手）として勤務していましたが、半年後に介護職員への職務変更を命ぜられ、施設で介護職員として働きました。</p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1678" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/5222972d331ac1ab07df3e1d42097fbe.jpg" alt="" width="1200" height="617" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/5222972d331ac1ab07df3e1d42097fbe.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/5222972d331ac1ab07df3e1d42097fbe-300x154.jpg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/5222972d331ac1ab07df3e1d42097fbe-1024x527.jpg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/5222972d331ac1ab07df3e1d42097fbe-768x395.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<p>原告が同僚とトラブルになったため、被告は本件トラブルにつき制裁委員会を設置して検討し、原告をけん責処分とする懲戒処分を決定、原告に始末書の提出を命じました。</p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1679" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/5665dea49335929fcea207cd246a0ced.jpg" alt="" width="1200" height="784" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/5665dea49335929fcea207cd246a0ced.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/5665dea49335929fcea207cd246a0ced-300x196.jpg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/5665dea49335929fcea207cd246a0ced-1024x669.jpg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/5665dea49335929fcea207cd246a0ced-768x502.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<p>その二ヶ月後、被告は原告を普通解雇しました。その理由は以下のようなものでした。</p>
<ul>
<li>施設長との電話応対において、単に面接の機会を設ける旨の連絡であるにもかかわらず、「あなたの価値観だけで判断されるのは納得できない。」、「職員間の関係性の問題にまで施設長がいちいち首を突っ込んでくること自体が理解できない」などと非常に高圧的な態度で施設長個人を非難し、原告が他の職員との協働に支障を来している点について、自身に非はなく他の職員に非があるといった主張を繰り返す独善的な姿勢を示した。</li>
<li>施設長が原告に配置転換の意向を尋ねたところ、翌日「六月以降の勤務動態予定」との文書を一方的に示し、雇用形態や業務動態を全く無視した独善的かつ専断的な行為を行い、被告の求めに応じる姿勢が見られなかった。</li>
<li>施設長との面接においても、冒頭から「自分は今日は話すことはないから、そっちからどうぞ」と語り終始頬杖をつき閉眼する姿勢であり、むしろ他の職員の問題を指摘した「告発書」を提出し、「他の職員の自分に対する批判の声は聞き入れるのに、自分からの声は聞き入れないのか！」と声を荒げて反論するばかりで、態度を改めようとしなかった。</li>
<li>業務において詳細に定められている動態を無視した原告の独善的かつ専断的な業務上の行為（例：利用者を車いすからベッドに移す際、体の弱い利用者を床に落ちそうなくらい傾けて介助を行うなど、不適切な介助を行っていたが、原告自身は介護作業に自信を持ちすぎる傾向があった）に対し、副主任等の上司からの指示指導があったが、これに対する原告の反発的な行為（他職員が「利用者さん優先だよ。」と声をかけたところ、原告は「それはお前だけの考えだろ。」と強く言い返した）に起因して、原告との組み合わせを拒否する職員が多数生じた。これにより職場全体としての人員配置が非常に困難となり、職員の勤務動態のみならず風紀をも乱すことにもつながり、他の職員の就業意欲を減退させる状況を生んだ。</li>
<li>介護職としての勤務に当たり、「俺は、主任と副主任の言うことしか聞かないんだ」と言い返す等、先輩職員からの職務上必要な指示や指導を全く聞き入れず、持論を展開・強要した。上司や先輩職員から再三にわたる指示や指導が行われたにもかかわらず、同様の対応であったため、同僚職員は原告に対する指示や指導又は協働に向けた意欲等が減退する状況につながり、職員間連携に支障を来した。</li>
<li>原告はＢ職員から「次は何するか分かってる？」と言われたことに対し「ごちゃごちゃうるさい」と反論して口論となり、Ｂ職員の額から前頭部の辺りを左手で押し、更に胸の辺りを左手で押しＢ職員は後ろにのけぞるようになった。この事件につき下された懲戒処分（けん責処分）に対し、原告は始末書を提出したが、その記載内容からは反省が見られないばかりか今後も同様のトラブルを起こす意図がうかがえる（「Ｂ介護員による不当かつ感情を交えた業務に対する過干渉に対し」「今後は意見の相違を口論にて解決すべく努力し」など）ことから、改善の見込みがないことが明らかになった。</li>
</ul>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1701" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/af066b3eb7ab34ebbd85bd5046394d91.jpg" alt="" width="1200" height="1439" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/af066b3eb7ab34ebbd85bd5046394d91.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/af066b3eb7ab34ebbd85bd5046394d91-250x300.jpg 250w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/af066b3eb7ab34ebbd85bd5046394d91-854x1024.jpg 854w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/af066b3eb7ab34ebbd85bd5046394d91-768x921.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<p>これに対し原告は裁判において、「そのような言い方はしていない」「発言があったとしても一度きりである」「他の職員の指示に従わなかったのは、その指示が合理的でなかったり、言い方が横柄であることに誘発されたものに過ぎない」などと反論しました。</p>
<p>裁判所は、「原告の行動は、上司の指揮命令に従って業務を行うべき自己の立場をわきまえないものである」「およそ真摯な反省の態度を示していない」等として、下記就業規則の規定に違反すると認め、本件解雇は有効と判示しました。<br />
<b><br />
「上司の職務上の指示命令に従うこと」<br />
「職員間で相互に協調すること」<br />
「職務上の権限を越えた専断的行為を禁じる」<br />
「勤務成績が著しく不良又は上司の指示を守れず早期に改善の見込みがないとき」<br />
「職務遂行能力が劣り，一定期間の改善指導を行っても職務遂行上必要な水準まで上達する見込みがないとき」<br />
</b></p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1681" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/a080e30af406b34a5597acab0edd0d99.jpg" alt="" width="1200" height="655" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/a080e30af406b34a5597acab0edd0d99.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/a080e30af406b34a5597acab0edd0d99-300x164.jpg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/a080e30af406b34a5597acab0edd0d99-1024x559.jpg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/a080e30af406b34a5597acab0edd0d99-768x419.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<p>いかがでしょうか。もしかすると全く似たような職員に悩まされてるかもしれません。しかし、こちらが何を言っても反発する人は解雇に持ち込むのも一苦労であり、必ずこのように後日提訴されるリスクを抱えることになります。しかし、かといって手をこまねいていれば現場職員間の空気は悪くなる一方であり、優秀な職員の方が先に辞めてしまうかもしれません。問題職員の解雇は迅速かつ慎重に対応していく必要があります。</p>
<h2>絶対にしてはいけない職員へのNG対応</h2>
<p>雇用主側が問題職員を解雇したい場合でも、無視・暴言、不当な配置転換命令、行き過ぎた「退職強要」等は行ってはいけません。</p>
<p>退職強要とは、精神的に労働者を自主退職へと追いつめるといった、いわゆる「追い込み型退職」のことです。</p>
<p>飽くまで自主的な退職を勧める「退職勧奨」自体は、違法ではありません。しかし、紙一重ではありますが相手が明らかに拒否したにも拘わらずしつこく勧奨を繰り返すようなことがあると、違法な退職強要でありパワーハラスメントに該当する可能性があります。</p>
<p>場合によっては「執拗な退職強要により精神的被害を受けた」として慰謝料等の損害賠償を請求される可能性もありますし、退職強要の事実がSNS等を通じて広まってしまえば、事業所全体のイメージダウンにつながり、人材採用に悪影響を及ぼしかねません。</p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1682" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/7e628f593a843382e1a2f7c08e6169b3.jpg" alt="" width="1200" height="741" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/7e628f593a843382e1a2f7c08e6169b3.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/7e628f593a843382e1a2f7c08e6169b3-300x185.jpg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/7e628f593a843382e1a2f7c08e6169b3-1024x632.jpg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/7e628f593a843382e1a2f7c08e6169b3-768x474.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<p>厚生労働省は、職場内でのパワーハラスメントを下記6つに分類していますので参考にしてください。</p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1696" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/07a23943e08e8e9c048bb2ce0ff1eb8e.jpg" alt="" width="1200" height="709" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/07a23943e08e8e9c048bb2ce0ff1eb8e.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/07a23943e08e8e9c048bb2ce0ff1eb8e-300x177.jpg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/07a23943e08e8e9c048bb2ce0ff1eb8e-1024x605.jpg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/07a23943e08e8e9c048bb2ce0ff1eb8e-768x454.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<p>参照：<a href="https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/foundation/pawahara-six-types/" target="_blank" rel="noopener">ハラスメントの類型と種類｜厚生労働省</a></p>
<h2>各手段のメリットと注意点</h2>
<p>解雇したい介護職員がいる場合、どのような対応が適切なのでしょうか。対応方法としては、いくつかのパターンがあります。</p>
<p>&nbsp;</p>
<ul>
<li>退職勧奨</li>
<li>雇止め</li>
<li>懲戒解雇</li>
<li>普通解雇</li>
</ul>
<p>&nbsp;</p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1683" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/3904e8a1a524b74b661b881213d853b5.jpg" alt="" width="1200" height="399" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/3904e8a1a524b74b661b881213d853b5.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/3904e8a1a524b74b661b881213d853b5-300x100.jpg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/3904e8a1a524b74b661b881213d853b5-1024x340.jpg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/3904e8a1a524b74b661b881213d853b5-768x255.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<p>それぞれ詳しく解説していきます。</p>
<h3>退職勧奨（退職勧告）</h3>
<p>退職勧奨とは、雇用主側が職員に対して、自主的な退職を促すことです。解雇とは異なり、あくまでも職員が自らの意志で退職することを勧める形です。そのため、強制力や法的効力はありません。</p>
<h4>退職勧奨のメリット</h4>
<p>退職勧奨のメリットは、<u><b>職員が自らの意志で辞めるため、不当な解雇と見なされることはありません。</b></u>原則として従業員の解雇はハードルが高く、無効になるケースも少なくありません。裁判の結果不当解雇となれば、損害賠償まで請求される可能性もあります。</p>
<p>その点、退職勧奨はあくまでも自分の意志で辞めるため、法的リスクを抱えずに済みます。</p>
<h4>退職勧奨の注意点</h4>
<p>退職勧奨の注意点は、先述したように<u><b>退職強要と見なされる可能性がある</b></u>ことです。<u><b>自主退職を促すために説得を長時間続けたり、必要以上に繰り返すと、その行為自体がいじめや嫌がらせと見做され、訴訟を起こされる可能性もあります。</b></u></p>
<p>また、よくあるトラブルが、<u><b>退職勧奨をしたところその場は相手が応諾したように思われたものの、後日「解雇された」と曲解して抗議されるパターンです。</b></u>このような誤解を避けるため、「解雇ではない」と強調し断っておくよう意識して話すとよいでしょう。また、相手との会話を秘密録音することも、社会通念上明らかに不当といえる状況下でなければ証拠として認められますので、言った言わないの問題とならないよう録音しておくことも効果的です。</p>
<p>力ずくで辞めさせるのではなく、折を見て丁寧に「退職することも選択肢の一つ」と説明する等、あくまでも本人の意志を尊重することが大切です。</p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1684" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/a3f7948c6adf4915634c50e49cd2f41e.jpg" alt="" width="1200" height="1127" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/a3f7948c6adf4915634c50e49cd2f41e.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/a3f7948c6adf4915634c50e49cd2f41e-300x282.jpg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/a3f7948c6adf4915634c50e49cd2f41e-1024x962.jpg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/a3f7948c6adf4915634c50e49cd2f41e-768x721.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<h3>雇止め</h3>
<p>雇止めとは、有期雇用契約の職員を期間満了によって契約を打ち切ることをいいます。契約社員やアルバイト・パートなどは、雇用期間を予め定めた契約であるため、期間を迎えて契約を更新しなければ、その時点で原則として雇用関係が終了となります。</p>
<h4>雇止めのメリット</h4>
<p><u><b>期間満了を迎えれば雇用契約を終了できます。</b></u>そのため、中には半年〜1年間は契約社員などの有期契約を交わし、業務上問題がなければ正規雇用に切り替えるという職場も少なくありません。</p>
<p>正規雇用では原則的に解雇が難しいことから、事業者側は有期契約を交わすことで本人の業務遂行能力や勤務態度をもって雇用契約を調整できます。</p>
<h4>雇止めの注意点</h4>
<p>雇止めの注意点としては、「原則として」契約が満期で終了するものであり、<u><b>２年、３年と更新を無条件で繰り返してきたような場合には「更新を期待する合理的理由がある」（労働契約法第１９条２項）として雇い止めが無効とされるリスクがある</b></u>ということです。これを回避するには、雇用主の側で更新の時期ごとに厳正に個々の労働者ごとに審査を行い、更新する場合もその理由等を丁寧に説明し理解を求めることが重要です。</p>
<p>また、労働契約法18条において、<u><b>有期契約時から5年を越えた場合は、労働者の申込により無期雇用に変更することが可能</b></u>になります。有期契約を何年も更新し続け、同じ状態を維持することはできませんので注意しましょう。</p>
<p>参照：<a href="https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=419AC0000000128" target="_blank" rel="noopener">労働契約法18条（有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換）</a></p>
<p>また、当然ながら雇い止めは有期雇用契約に限定されるため、正規雇用では実行できません。有期雇用は労働者側からすれば不安定な雇用形態と捉えられるため、とりわけ人材不足の介護業界においては、採用活動にも影響します。</p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1697" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/e80cbc56317869bd49c138e89c0d91fe.jpg" alt="" width="1200" height="1358" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/e80cbc56317869bd49c138e89c0d91fe.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/e80cbc56317869bd49c138e89c0d91fe-265x300.jpg 265w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/e80cbc56317869bd49c138e89c0d91fe-905x1024.jpg 905w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/e80cbc56317869bd49c138e89c0d91fe-768x869.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<h3>懲戒解雇</h3>
<p>懲戒解雇は、雇用主が労働者に科す懲戒処分の一つです。企業は、事業存続のために「企業秩序を定立し維持する権限」を有しています。その権限に基づき、労働者が違反行為を行った場合の制裁を与えることができます。</p>
<p>懲戒処分には、戒告、減給、出勤停止、譴責、降格などいくつかの種類がありますが、事業所ごとの就業規則に定められています。その中でも懲戒解雇は最も重い処分です。</p>
<p>具体的には、横領・着服、経歴詐称、利用者に対する虐待などが発覚した場合に懲戒解雇が適用されます。</p>
<h4>懲戒解雇のメリット</h4>
<p>労働基準法第24条では、「労働者を解雇する場合は30日前までに解雇の予告を行う」と定められていますが、<u><b>懲戒解雇の場合は解雇予告期間を設けず、かつ予告手当を支払わない即時解雇が可能です（但し、事前に労基署の許可が必要であり、そのハードルは高いです）。</b></u>また、最も厳しい処分をすることで、対内的・対外的にも法人としての毅然とした姿勢を示すことができます。深刻な不正行為や犯罪行為が行われていた場合は、その結末がマスコミに報道される可能性も高く、そのようなときは懲戒解雇が有効となるでしょう。</p>
<h4>懲戒解雇の注意点</h4>
<p>懲戒解雇は最大のペナルティであるため、<u><b>労働者側から、不当な解雇であるとして訴訟を起こされる可能性が高まります。</b></u>懲戒解雇について<u><b>明確な理由と、それを立証する十分な証拠が提示されなければ、懲戒解雇は無効であると裁判所に判断されかねません</b></u>（「使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は無効とする。」と定める労働契約法１５条）。</p>
<p>実際に、裁判によって企業側が敗訴するケースも少なくありません。</p>
<p>もし、事業主側が敗訴した場合は、労働者に対する多額の未払い賃金の支払いと雇用を継続する必要性が生じるため、会社としても大きなダメージとなります。</p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1698" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/3ff6d3060baa555752166dc20847d16c.jpg" alt="" width="1200" height="1293" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/3ff6d3060baa555752166dc20847d16c.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/3ff6d3060baa555752166dc20847d16c-278x300.jpg 278w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/3ff6d3060baa555752166dc20847d16c-950x1024.jpg 950w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/3ff6d3060baa555752166dc20847d16c-768x828.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<h3>普通解雇</h3>
<p>普通解雇は、労働者が雇用契約において自らの義務を果たすことのできない場合に行われる解雇です。<a href="#saiban_tondemo">裁判例にみる「トンデモ職員」の解雇基準</a>で示した裁判例が典型的です。具体的には、極端な能力不足、長期の就業不能、就業規則違反等を理由として行われます。</p>
<h4>普通解雇のメリット</h4>
<p>普通解雇のメリットは、<u><b>退職勧奨等と異なり、労働者の意志を問わず一方的に雇用契約を終了できることです。</b></u>また、雇用主は毅然とした態度で普通解雇を実施することで、事業所内の規律・秩序を守ることにもつながります。そして、<u><b>何らかの重大な違反行為があった場合にペナルティとしてなされる懲戒解雇と比べ、普通解雇は該当理由を集めやすく、その分裁判で覆されるリスクも低いという利点があります。</b></u></p>
<h4>普通解雇の注意点</h4>
<p>懲戒解雇同様、<u><b>解雇が無効となるリスクがあります。</b></u>労働契約法16条に定められている通り、解雇が成立するには「社会通念上相当であると認められるだけの合理的な理由」が必要です。しかし、それらが裁判所に認められることは決して容易ではありません。</p>
<p>また、会社都合による退職となることで、<u><b>雇用・労働分野の助成金支給要件を満たずこれらを受給できなくなるという不都合が生じます。</b></u>介護事業所運営においては、このように思わぬところで不利に働くケースがあることも念頭に置くべきといえます。</p>
<p>参照：<a href="https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000758206.pdf" target="_blank" rel="noopener">令和4年度 雇用・労働分野の助成金のご案内（P4.生産性要件について）｜厚生労働省</a></p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1699" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/38e24e906b23a58c23cf840f9860bb51.jpg" alt="" width="1200" height="1255" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/38e24e906b23a58c23cf840f9860bb51.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/38e24e906b23a58c23cf840f9860bb51-287x300.jpg 287w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/38e24e906b23a58c23cf840f9860bb51-979x1024.jpg 979w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/38e24e906b23a58c23cf840f9860bb51-768x803.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<h2>具体的な対応の流れ</h2>
<p>ここまでご覧になられた方は、「介護職員を解雇することは簡単なことではない」ということをご理解いただけたのではないでしょうか。それだけ従業員の雇用上の地位というものは、労働法によって手厚く守られているのです。</p>
<p>とはいえ、問題社員を放置しておくことは、事業所全体にとって様々な悪影響を及ぼしかねません。解雇が無効とされないためには、適切なステップを踏むことが必要です。ここでは、安全な解雇までの流れを具体的に解説します。</p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1688" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/d434660796061a7dee25d5e5265363be.jpg" alt="" width="1200" height="995" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/d434660796061a7dee25d5e5265363be.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/d434660796061a7dee25d5e5265363be-300x249.jpg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/d434660796061a7dee25d5e5265363be-1024x849.jpg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/d434660796061a7dee25d5e5265363be-768x637.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<h3>証拠収集</h3>
<p>兎にも角にも、従業員の勤務状況、勤務態度、問題行動などをすべて記録に残すことが重要です。パワハラ・セクハラが起きたとしても、その事実が証明できるデータがなければ、解雇の正当性を示すことはできません。</p>
<p>もし解雇が不当であるとして、労働者から訴訟を起こされた場合、裁判では民事訴訟法の「自由心証主義」の条文が適用されます。</p>
<blockquote><p><b>（自由心証主義）</b><br />
第二百四十七条　裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により、事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断する。<br />
参照：<a href="https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=408AC0000000109" target="_blank" rel="noopener">民事訴訟法｜e-GOV法令検索</a></p></blockquote>
<p>証拠の内容は具体的で、そうした事実があったことを裁判官に納得させられるものであることが必要です。例えば、問題職員から被害を受けた他職員から事情を聞くときは、５W１H（いつ、どこで、誰が何をどのようにどの程度したのか）を漏らさず具体的に記録するようにしましょう。</p>
<p>また、仮に解雇を主張できる事実があったとしても、それ以前の雇用主側の対応は適切であったかどうかも争点となります。</p>
<p>例えば、雇用主側が職員の問題エピソードを並べ立てたとしても、実は雇用主側の方で当該職員のレッテルを貼り付け、その後適切な指導を行わなかったり、本人が業務で迷っているにも拘わらず、相談したり指示を仰いだりする担当者を具体的に決めていなかったといった事情が反論としてなされる場合があります。その場合は、裁判所から「意図的に問題職員に仕立て上げようとした」と見られてしまうおそれがあるのです。</p>
<p>解雇をすると決めてから証拠を集めれば良いわけではなく、普段からの管理態様が問われるため、注意が必要です。</p>
<h3>注意指導</h3>
<p>事業主にとって不利益になる行動や、問題行動を繰り返す職員に対しては、口頭あるいは文書による注意指導が行うことが一般的です。</p>
<p>しかし口頭注意は証拠に残らないため、極力指導内容を文書化し手渡し、本人の確認および署名をもらうようにすると良いでしょう。そのような指導でも改善されない場合は、次の段階として懲戒処分である譴責処分として始末書の提出を求めることも有効です。次項で詳しく解説します。</p>
<h3>懲戒処分</h3>
<p>懲戒処分にはいくつかの種類があります。最も重い処分は懲戒解雇ですが、余程のことがない限り、懲戒解雇は行われませんし、不当解雇として訴訟を起こされるリスクが大きいため最後の手段としておいた方が賢明です。</p>
<p>最終的な解雇の形態としては、普通解雇を選択するのが良いでしょう。サッカーで言うところのレッドカードに相当する点は懲戒解雇と同じですが、普通解雇は飽くまで労働者本人の能力不足を理由とするため、これを示す証拠を揃えやすいという利点があります。ちょうど、レッドカードを出すためにイエローカードを何枚も集めるというイメージです。</p>
<p>そのような観点から、雇用主は労働者の問題行動・勤務状況に応じ適切な処分を下し、都度証拠化していくことが求められます。</p>
<p>以下に一般的な懲戒処分の種類と内容をまとめます。</p>
<div style="margin: 40px auto 40px; width: 95%;"><img decoding="async" class="aligncenter size-full wp-image-1689" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/7e1f44ca8057f74309d26fee96b22579.jpg" alt="" width="1200" height="1021" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/7e1f44ca8057f74309d26fee96b22579.jpg 1200w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/7e1f44ca8057f74309d26fee96b22579-300x255.jpg 300w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/7e1f44ca8057f74309d26fee96b22579-1024x871.jpg 1024w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/7e1f44ca8057f74309d26fee96b22579-768x653.jpg 768w" sizes="(max-width: 1200px) 100vw, 1200px" /></div>
<h4>退職勧奨</h4>
<p>退職勧奨は、雇用主が労働者に退職を促す行動です。懲戒処分の諭旨解雇と混同されがちですが、諭旨解雇はあくまでも自己都合退職であることに対し、退職勧奨は企業都合になります。</p>
<p>企業都合での退職であれば、労働者側からすれば、失業保険をすぐに支給される上、給付日数が増えますし、本人の転職活動に影響しにくいという利点があります。</p>
<p>そのため、辞めさせたい職員と穏便に退職交渉を進めるために用いられることも少なくありません。</p>
<h4>解雇</h4>
<p>明らかに事業主側にとって不利益になるような問題が発覚した場合は、普通解雇あるいは懲戒解雇によって、解雇処分を行います。</p>
<p>ただし、解雇の場合は客観的かつ合理的な理由があると認められるだけの十分な証拠が必要です。不当な解雇として訴訟を起こされてしまうと、雇用主側からしてもダメージが大きくなります。</p>
<p>そのため、問題職員を辞めさせたい場合は、どの方法を取るか、その後のリスクも踏まえた検討が必要です。</p>
<h2>当事務所でサポートできること</h2>
<p><img decoding="async" class="alignright size-medium wp-image-1227" src="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/cbf5b9f60da99bf791c0aa12a770f429-258x300.png" alt="" width="258" height="300" srcset="https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/cbf5b9f60da99bf791c0aa12a770f429-258x300.png 258w, https://kaigo-trouble.com/wp-content/uploads/2023/08/cbf5b9f60da99bf791c0aa12a770f429.png 280w" sizes="(max-width: 258px) 100vw, 258px" />本記事では、介護職員の解雇について、解雇が認められる事由から具体的な対応の流れまで解説しました。</p>
<p>解説した通り、事業主側が一方的に正職員の解雇をすることは、決して容易ではありません。</p>
<p>場合によっては、不当な解雇として訴訟を起こされてしまい、高額の金銭の支払いが発生することもあります。</p>
<p>一方で、本人に自主退職を促すために、身体的・精神的な攻撃を与えたり、嫌がらせ行為を行ったりすることは社会通念上許されるものではありません。もし、そうした事実が明るみに出た場合は、社会的信用失墜も免れないでしょう。</p>
<p>そのため、普段から従業員の就業状況について客観的な証拠や記録を残しておくことで、解雇の正当性を示すことができます。</p>
<p>その際、自分たちだけで証拠を集めようとするのではなく、具体的にどんな情報を集めるべきか、事前に弁護士に相談しておくことをおすすめします。</p>
<p>また、万一、訴訟が発生した際にも適切な対応方法のアドバイス、事務手続きの処理などを行いお助けすることができます。訴訟が起こっても、通常の介護業務を止めることは出来ません。万一の際も事業継続をしながら挑まなければいけません。そういった際に、的確に対応できることが重要です。</p>
<p>当事務所は、介護・福祉分野に特化した弁護士事務所です。設立から13年以上に渡り、介護・福祉現場における様々な問題・トラブルを10、000件以上対応してきました。介護職員とのトラブルや労使関係に関する問題を未然に防ぐためのアドバイスも法律の観点からお伝えできます。</p>
<p>もし問題職員の処遇についてお悩みを抱えていましたら「介護・福祉系弁護士法人 おかげさま」までお気軽にご相談ください。</p>The post <a href="https://kaigo-trouble.com/column/%e4%bb%8b%e8%ad%b7%e6%96%bd%e8%a8%ad%e3%81%ab%e3%81%8a%e3%81%91%e3%82%8b%e3%80%81%e8%a7%a3%e9%9b%87%e3%81%97%e3%81%9f%e3%81%84%e5%95%8f%e9%a1%8c%e8%81%b7%e5%93%a1%e3%81%b8%e3%81%ae%e5%af%be%e5%bf%9c/">介護施設における、解雇したい問題職員への対応方法を弁護士が解説</a> first appeared on <a href="https://kaigo-trouble.com">介護施設・事業所様向けトラブル解決サイト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>突然職員が「辞めます」と言ってきたら？</title>
		<link>https://kaigo-trouble.com/column/%e7%aa%81%e7%84%b6%e8%81%b7%e5%93%a1%e3%81%8c%e3%80%8c%e8%be%9e%e3%82%81%e3%81%be%e3%81%99%e3%80%8d%e3%81%a8%e8%a8%80%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%8d%e3%81%9f%e3%82%89%ef%bc%9f/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[外岡 潤]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 21 Feb 2023 15:00:00 +0000</pubDate>
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					<description><![CDATA[<p>今回は、労働問題を雇う側から見ていきたいと思います。私が相談を受けるパターンとしては、労働者側よりも雇用側の方が多いです。顧問先、法人の経営層、管理者の方などから、「現場職員にいきなり辞めると言われて来なくなってしまいま [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>今回は、労働問題を雇う側から見ていきたいと思います。私が相談を受けるパターンとしては、労働者側よりも雇用側の方が多いです。顧問先、法人の経営層、管理者の方などから、「現場職員にいきなり辞めると言われて来なくなってしまいました。どうしたら良いですか？」と、切実なお悩みが結構多いです。</p>
<p>では、実際に頂いた相談内容を見てみましょう。</p>
<h2>職員が突然辞めると言い出した</h2>
<p>・老健の施設長です。うちは定着率が悪く、先月虐待事件が起き地元で広く報道されてしまったこともあり、求職者もいなくなってしまいました。<br />
・ある日、中堅で頼りにしていた介護主任まで「辞める」と言い出しました。<br />
・就業規則では「退職は３ヶ月前に申し入れること」とありますが、「法律では２週間前に通知すればいいことになっている」と言われ、「明日からもう来ません。労働者の権利として有給を使います」と一方的に言われてしまいました。<br />
・しかし、辞めるにしても引継ぎは必須であり、後任が決まるまでは続けてもらわないと困ります。明日以降もシフトを組んでおり、穴が開いてはご利用者に迷惑がかかります。<br />
・どうすれば良いでしょうか。</p>
<p>ということですが、辞められてしまう側にとってこれは非常に深刻な問題です。</p>
<h3>法律的には労働者の方が手厚く守られている</h3>
<p>労働者の権利は手厚く守られていますから、理屈の上では「引き継ぎをせずに職場放棄した」という理由で雇用契約違反だとか、損害賠償を請求することも可能ですが、やはりよほどの理由がなければ、また実際にどんな損害が生じたかを立証できなければ、現実的には非常に難しいです。</p>
<p>裁判等で請求していくことも不可能ではありませんが、やはりどうしても労働者に有利な展開になりますし、怖いのは残業代やパワハラなど、労働者の側からはいろいろな武器がありまして、逆に「払ってくれ」と言われてしまうリスクもあります。</p>
<h2>対処法</h2>
<p>雇う側から引き留めるのはなかなか難しいところですが、対処法として普段からどういったことができるのかを見ていきましょう。</p>
<h3>就業規則</h3>
<p>まずは就業規則です。これを普段から重視することが非常に大事でして、今回のケースで言えば、<b>懲戒処分の対象になる</b>と事前にハッキリ明示することが大事です。</p>
<p>働いている間は良いのですが、「辞める」と言い出した時がやはり一番揉めますので、『引き継ぎ業務をきちんとすること』などを服務規律等に書いておき、それを理由なく放棄した場合には懲戒処分とします。</p>
<p>どうせ辞める人なのに、今更懲戒処分にしても意味がないのではないのか？と思われるかもしれませんが、例えば退職金の規定と連動させて、<b>退職金は懲戒処分を受けた人には払わない</b>など、事前に決めておくと良いです。</p>
<h3>入退職時に誓約書を書いてもらう</h3>
<p>上記の就業規則を意識してもらうために、入退職時に誓約書を書いてもらい、機密情報を守るとか、ルールに従うこと、それに加え<b>辞める時にはしっかり引き継ぎをすること</b>と明記するのが有効です。原理原則論で言えば労働者の義務ですから、そういうことをちゃんとするよう意識してもらうことが大事です。</p>
<h3>説得の注意点</h3>
<p>場合によっては、別に適応障害になったわけでもないのに、あまりに身勝手な理由で気まぐれに「辞めます」と言われ、「辞めると言っても管理者や重要な職にあるのなら引き継ぎは必要で、それを理由なく放棄した場合には、会社に損害を与えたという理由で責任を負うことになるかもしれないよ？」と説得する方法も考えられます。</p>
<p>ただ一点注意していただきたいのが、<b>労働基準法５条</b>です。<b>使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはならない</b>とあります。</p>
<p>このような法律を逆手に取り、「今のは脅しですか？」と言われ、「労働基準法５条違反ですね。労働基準監督署に訴えます」となれば、ぐうの音も出ません。</p>
<p>そうなれば、引き継ぎは法的な義務であると、常にそこへ立ち返るスタンスで説得せざるを得ませんが、どうしても辞めていく人には、憲法上に<b>職業選択の自由</b>がありますので、法的に奴隷のように縛って働き続けさせることは無理です。最終的には、去る者は追わずにならざるを得ません。</p>
<h3>職員が一斉に辞めないために</h3>
<p>「去る者を追わなければ、一斉に５人も１０人も辞めますと言われたら職場が崩壊してしまう」と言う方もいるでしょう。実際そのようなニュースを結構目にします。職員が一斉に辞めてしまった場合、利用者が取り残されてしまうと当然利用者に危険が及ぶわけですが、最終的には行政がカバーすることになります。</p>
<p>やはり人を雇う一番のリスクは、いつ辞めてしまうのかわからないところです。そういった意味では、雇う側は非常に立場が弱いです。</p>
<h4>普段から職場の環境を整える</h4>
<p>ではどうれば良いのか。やはりそれは、<b>普段から職員が安心安全に働ける環境整備に尽力すること</b>が王道だと思います。職員が急に辞めるのはどうしてかと言えば、「上司のパワハラが酷いからもう耐えられません」とか、何かしらの不満やちゃんとした理由があるからです。</p>
<p>普段から現場の声に耳を傾け、不満を解消していき職員の信頼を得ていれば、急に「辞めます」と言う人はいなくなるでしょう。もしそれでも急辞める人がいれば、逆にその人の方が問題であり、それは次の人を入れれば解決するので、余裕を持って「どうぞ辞めてください」と言えます。究極的に言えばそれは、パワーバランスでもあるのですが。</p>
<p>しかし、法的にも物理的にも労働を強制強要することができない以上、常に気持ちよく働ける環境を作っていくことが、経営者の役割、使命だと思います。</p>
<h3>辞めることを前提に仕組みを作る</h3>
<p>「でも現場は好き勝手なことばかり言って、私達も大変なんです」と言う人もいるかもしれませんが、やはり<b>辞めるとことを前提に仕組みを作る</b>ことも大事だと思います。具体的には、急に職場へ来なくなったり、万が一辞められてしまっても困らない体制を意識して作ることです。</p>
<p>これは施設なら割と簡単かもしれませんが、訪問の場合が大変です。サービス提供責任者や、主にケアマネジャーが急に抜けますと、その人が１人でやっていた業務があれば引き継ぎができません。</p>
<p>そういった場合にも困らないように、<b>手順をマニュアル化しておく</b>とか、<b>普段から複数名の体制でやる</b>など、バックアップの仕組みを作っておくのが良いと思います。そうすれば、引き継ぎもスムーズに行えます。</p>
<p>他には物、例えば制服やロッカーの鍵といった物を返却して欲しいという話も、結構問題になるのですが、<b>音信不通になったりしないとか、貴重品の携帯やタブレット等を支給した場合、ちゃんと返還させることも先回りして誓約書等に書いて約束させる</b>のも大事です。</p>
<p><iframe id="iframeRCE" style="top: 0px; left: 0px; z-index: 9999; width: 100%; height: 100%; position: fixed; display: none; background-color: transparent;"></iframe></p>The post <a href="https://kaigo-trouble.com/column/%e7%aa%81%e7%84%b6%e8%81%b7%e5%93%a1%e3%81%8c%e3%80%8c%e8%be%9e%e3%82%81%e3%81%be%e3%81%99%e3%80%8d%e3%81%a8%e8%a8%80%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%8d%e3%81%9f%e3%82%89%ef%bc%9f/">突然職員が「辞めます」と言ってきたら？</a> first appeared on <a href="https://kaigo-trouble.com">介護施設・事業所様向けトラブル解決サイト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>問題職員にパワハラと言われないための指導法</title>
		<link>https://kaigo-trouble.com/column/%e5%95%8f%e9%a1%8c%e8%81%b7%e5%93%a1%e3%81%ab%e3%83%91%e3%83%af%e3%83%8f%e3%83%a9%e3%81%a8%e8%a8%80%e3%82%8f%e3%82%8c%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e6%8c%87%e5%b0%8e%e6%b3%95/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[外岡 潤]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 21 Feb 2023 15:00:00 +0000</pubDate>
				<guid isPermaLink="false">https://testnewsite.kaigo-trouble.com/column/service-roumu-harrasment-%e5%95%8f%e9%a1%8c%e8%81%b7%e5%93%a1%e3%81%ab%e3%83%91%e3%83%af%e3%83%8f%e3%83%a9%e3%81%a8%e8%a8%80%e3%82%8f%e3%82%8c%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e6%8c%87%e5%/</guid>

					<description><![CDATA[<p>今回は、問題職員への対応方法というテーマでのお話です。 パワハラにならないための法的に正しい指導法 春になり、ベテランの方が辞められたり新人の方が入ってきたりといった出会いと別れがありますが、その流れで自分が部下を指導す [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>今回は、問題職員への対応方法というテーマでのお話です。</p>
<h2>パワハラにならないための法的に正しい指導法</h2>
<p>春になり、ベテランの方が辞められたり新人の方が入ってきたりといった出会いと別れがありますが、その流れで自分が部下を指導する立場になった方も多いかと思います。パワハラをするのは避けたいですが、友達感覚で接すればあまり言うことを聞いてくれないかもしれないし、どうやって向き合っていけばいいのか、そんなお悩みをお聞きします。</p>
<p>でも大丈夫です。今回は、これさえ覚えておけば安心というキーワードをお伝えしますので、ぜひ現場でお役立てください。それでは相談を見ていきましょう。</p>
<h3>相談事例：問題職員に困っています</h3>
<p>・デイサービスの職員です。１年勤務して現場のリーダーに任命されました。<br />
・最近入ってきた新人職員が、素直に言うことを聞いてくれなくて困っています。忙しい時に仕事を振ると「そんなの聞いてません」「できません」と平気で言います。<br />
・態度が悪く、休憩中も「このデイはレベルが低い」「前の施設ではあり得ない」等、悪口ばかり言っています。<br />
・このような態度は周囲にも悪影響となるため、毅然とした指導が必要と思うのですが、私は気が弱く、また人を指導したことがないのでどうしたらよいか分かりません。<br />
・先日上長が見かねて指摘したところ、「そんな言い方はパワハラです」と言い返され、たじろいでしまったそうです。<br />
・一体、どんな言い方であればパワハラにならないのでしょうか。</p>
<p>これは本当に悩ましいですよね。</p>
<h3>そもそもパワハラとは何なのか</h3>
<p>一般的に、パワハラ・セクハラ・モラハラなどいろいろありますが、要は<b>ハラスメント</b>になりまして、これはされた側の感じ方だけで決まるものではありません。当然、「ハラスメントです」と言ったもの勝ちの世界ではなく、<b>客観的に見てハラスメントだと言える場合にのみ成立</b>します。これがまず大事なポイントです。</p>
<p>具体的には、当事者の関係性や言い方、その回数、その時の環境など、様々な要素を総合的に見て、一般人の感覚に照らして「これは明らかにハラスメントだ」と言える場合に成立します。</p>
<p>それを誰が判断するのかと言えば、究極的には裁判所の裁判官になります。極端に言えばどんなケースも、結局裁判でジャッジしてもらわないと結論は出ないのですが、このハラスメントについては定義があります。こういうことがパワハラにあたるという定義があり、法律的な考え方ではこの定義を大変重視します。常にこの定義へ立ち返って、「パワハラと言うけれど、この定義に照らせばどうだろうか」と考えるのが法的な考え方です。</p>
<h3>パワハラの定義</h3>
<p>ではそのパワハラの定義とは何なのか、ポイントを絞ってまとめてみます。</p>
<p><b>・職場において行われる</b><br />
<b>・優越的な関係を背景とした言動</b><br />
<b>・業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの</b><br />
<b>・労働者の就業環境が害される</b></p>
<p>一番大事な言葉が、この<b> “業務上必要かつ相当な範囲” </b>を超えたもの、というところです。</p>
<p>仕事と無関係であればそれはもうハラスメントです。必要だとしても、一日に何十回も言うとか、メールを何十通も送って返答を求めるとか、あまりに過度なやり方であればそれは相当な範囲を超えていますから、それはパワハラとなります。</p>
<p>逆に言えば、<b>業務上必要であって相当な範囲なら、パワハラではない</b>ということにもなります。</p>
<p>「なんだ、こんな当たり前のことなんだ」と思われると思いますが、これから上司の立場で部下を率いていかなければならいという方は是非、<b>業務上必要かつ相当かどうか</b>というキーワードを特に覚えていただきたいと思います。</p>
<h3>「それはパワハラです」と言われた時の具体的な対処法</h3>
<p>「次からちゃんとやってね」と言ったとして、「それはパワハラです」と言われた時、何も知らないと言葉に詰まってしまうと思います。そんな時はこう言えば良いです。</p>
<p>「パワハラとは、業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動のことを言いますが、私の発言は業務に関連するものであり、またしつこく言ったりもしていないので、パワハラではないと思います。あなたはどのような点で業務上必要かつ相当な範囲を超えたと思われましたか？」</p>
<p>弁護士としてアドバイスするなら、こういう説明になります。これが絶対ではないのですが、ポイントは<b>“質問をすること”</b>です。</p>
<p>「パワハラです」と決めつける人は、大抵あまりよく考えずに言っています。そう言えば相手がビビるだろうと高を括っているところがありますので、それに対し「パワハラじゃない」とエキサイトしてしまうと相手の思う壺でもありますので、常に冷静に淡々と対応することが大事です。そのために、相手へ投げかけます。</p>
<p>「なぜパワハラだと思ったんですか？　どこがパワハラだと感じましたか？」と質問し、それについて相手が説明をしてくれて、「言い方がきつかったです」とか、何かしら思い当たることがあり、一般人の感覚からしてもそうかもしれないと思えたら、そこを改めれば良いです。「少し言い方がきつかったかもしれないね、ごめんなさい。だけど、やっぱり遅刻を繰り返すのは良くないし、ご利用者にも迷惑がかかるから、次からは遅刻をしないでくださいね」と、改めて言えば良いです。</p>
<p>本当に１度パワハラをしたからといって、“パワハラ罪”のような犯罪があるわけではないですし、それで「慰謝料払え」という話にはまずなりません。本当に慰謝料何十万という話になるのは、大抵本当に長い間パワハラを繰り返して、そのせいで精神的に病んだり、実際に損害が生じた時に初めて法的に責任が追及されます。</p>
<p>ですから、そこでそんなにおびえる必要はありませんので、<b>「必要かつ相当」</b>という言葉だけでも頭の片隅に入れていただきたいと思います。</p>
<h3>パワハラにあたる六つの類型</h3>
<p>具体的にどういうことがパワハラにあたるのか、ですが、これは厚生労働省が六つの類型を示していまして、</p>
<p><b>①身体的な攻撃</b><br />
<b>②精神的な攻撃</b><br />
<b>③人間関係からの切り離し</b><br />
<b>④過大な要求</b>……仕事を押し付けて自分だけ帰ってしまうなど。<br />
<b>⑤過小な要求</b>……仕事を任せられないと判断し、草むしりなど本来の役割でない仕事をさせる。<br />
<b>⑥個の侵害</b>……プライベートの詮索など。</p>
<p>以上が類型として挙げられています。</p>
<p>①はあまりありません。実際に殴る蹴るというのはちょっと考え難いです。②の言葉の暴力が一番多いと思います。⑤は結構盲点になりがちですが、本来の役割以外の仕事をさせることもパワハラになります。</p>
<h4>具体的な注意点</h4>
<p>注意をしなくてはいけないのが、例えば「アホ」や「ボケ」など相手を蔑む言動や、「この子ブスでしょう？」とか「おデブちゃん」など、体型や容姿を蔑む言動もＮＧです。例え親しくなるためという目的があったとしても、言ってはいけません。</p>
<p>相手が笑ってやり過ごそうとしたり、「何でですか？」と軽口のように言い返したとしても、「この人はこういうことを言っても大丈夫だ」と勝手に判断するのが一番危険です。相手は笑っているかもしれませんが、もしかしたら心では泣いているのかもしれません。</p>
<p>一般的な「これを言ったら傷つけてしまう」というセンスを持っていなければいけないし、周りの人は気がついたらそれを指摘していかないと、更にエスカレートしていきます。そこは注意が必要です。</p>
<p>職員のミス報告に対して、「だから言ったじゃねぇかよ！」と激高して怒鳴りつけるのもいけません。人が足りなくて忙しかったりすると怒鳴りたくなる気持ちもわかるのですが、やはり人はミスをする生き物ですし、何回指導してもなかなかすぐにはマスターできません。すぐに自分と同じようには動けませんから、根気強く丁寧に対応していくことが必要です。</p>
<p>業務上相当かどうかですが、会議の場で３０分間１人の職員を立たせたまま責め続けるなどもパワハラです。仕事熱心な人ほど「どうして自分と同じようにできないんだ」とカッとなってしまい、相手を必要以上に追い詰めてしまいがちですが、それは業務上必要かもしれないけれど、相当ではないので、パワハラになります。</p>
<p>うまく介助できない職員にゴミ捨てしかさせない、コールに出させない、そういったペナルティを与えるのも駄目です。上手くできないのであれば、できるようになるまで指導する責任がありますから、「罰として窓拭きだけしてください」とか、それは“過小な要求”としてパワハラになる可能性が高いので、注意をしてください。</p>
<h3>自分がパワハラを受けているかどうか</h3>
<p>今回は主に、指導する立場へのアドバイスをしていますが、これは<b>指導を受ける側でも当然同じ定義となります</b>ので、“業務上必要かつ相当か”に照らし合わせて、「こはれ明らかに必要性ないよね」とか「相当な範囲を超えている」と思ったら、それはパワハラを受けている可能性が高いので、法人のパワハラ相談窓口へ是非報告相談をしてください。</p>
<p>2022年４月１日から<b>“パワハラ防止法”</b>により、全ての法人が対策をしなければいけないと義務付けられています。どんな立場の人もパワハラを受ける可能性があり、現場の方は勿論のこと、施設長でも現場の方から逆パワハラを受けていることもあり得ますので、是非積極的に相談をしていくのが良いと思います。</p>
<h2>具体的な指導方法</h2>
<p>相談事例をもう一度挙げますが、<b>“最近入ってきた新人職員が素直に言うことを聞いてくれない”、“忙しい時に仕事を振ると、「そんなの聞いてません」「できません」と平気で言います。”</b>これがまず一点目です。</p>
<p>例えば、デイサービスで言えば送迎がつきものですが、運転できることで雇ったのに現場へ来てみたら、「私そんなことできません」と言われたり、お茶を配膳するとかお風呂に入れるなど、そういう仕事を「聞いてない」と言って拒否する人がいると言うことですね。</p>
<p>または態度が悪くて、<b>“謎の上から目線で「このデイはレベルが低いよね」とか、「施設ではあり得ない」みたいなことを、ことあるごとに言う” </b>と。これが二点目です。本当に困ってしまいますよね。</p>
<h3>指導する時の準備・心構え</h3>
<p>「何様のつもりだ！」とついカッとなりがちですが、こういう問題のある人に対応する時の一番大事な心構えが、<b>“相手を従わせる必要はない”</b>と気負わないことです。言い換えれば、<b>“感情的になったら負け”</b>です。これを心に刻んでおいてください。</p>
<p>皮肉なことですが、真面目でこのデイサービスを凄く愛している人ほど、外部から入ってきたばかりの人にこんなことを言われたら、カッとなってしまいます。それでつい「ふざけるな！」と爆発してしまうと。変な話、上記の知識を得た人に「それは業務上必要かつ相当じゃないですよね？　パワハラです」と言われてしまうこともあるかもしれません。</p>
<p>なかなか厳しい世界ですが、自信を持って自分たちのデイサービスや施設を好きなのであれば、そういう根も葉もないことを言われても受け流せるはずだと思います。ですから是非、指導には心の準備・心構えが大事になってきますから、相手を従わせなくてもいいと心に留めておいてください。</p>
<h3>法的に求められる３つのステップ</h3>
<p>「そんなこと言ったらリーダーの私は何をすればいいんですか？　好き勝手されても最近は圧倒的な売り手市場で、せっかく人が入ってきても全然使えないのに、そういう人を甘やかしたり、放置してもいいんですか？」という疑問があるかもしれませんが、何もしないというわけではありません。</p>
<p>当然必要な指導、仕事はしますけども、それは非常にシンプルです。部下の指導で法的に求められていることは、あくまで以下の３つのステップだけです。</p>
<p><b>①ルールを確認</b><br />
<b>②ルール通り動き</b><br />
<b>③記録する</b></p>
<p>当たり前のことですが、これがなかなかできていないです。</p>
<p>結局法的に正しいのは、ルールに従う、ルールを守るということですが、労働の環境でもこのルールは特に重要です。まずは“ルールがどうだったかを確認する”、これが第一歩です。もしかしたらそういうルールが無いのかもしれませんので、そういう時にはルールを作らなければなりませんが、困る場合には個別にご相談いただければと思います。</p>
<p>次のステップは、“ルール通り動く”。熱血教師みたいに「だから君は駄目なんだ！」と、相手が改心して真人間に戻るまで叱り続ける必要はありませんので、その辺はクールに振舞えば良いと思います。クール＝情熱がないことにはなりませんから、そこは履き違えないことが大事です。</p>
<p>そして一番抜けやすいのが、最後の“記録”です。ご利用者に関する「今日はどういうことをした」という経過記録や計画などはしっかり記録されがちですが、内部で職員についてどんな指導をしたまでは、なかなか記録をとらないことも多いと思います。しかし、最終的に裁判所でジャッジされるためには証拠が必要になりますから、なるべく公的な記録であることが望ましいですが、指導をしたことは例えメモや日記でもつけておく必要があります。</p>
<h3>労働環境のルールとは何か？</h3>
<p>では労働環境のルールとは何なのか。それはズバリ、以下の３点になります。</p>
<h4>①雇用契約書（労働条件通知書）</h4>
<p>ご自身も雇われる時に取り交わしたはずの、法人との間の約束です。何時から何時まで、こういう条件で働きますという条件の通知書。これがまず１つ目です。</p>
<h4>②就業規則</h4>
<p>「見たことあるけどどこに行ったかな？」と、覚えていない方も多いかもしれませんが、是非この記事を読んだ後でもう１度就業規則を確認してみてください。</p>
<h4>③キャリアパス（内部評価制度）</h4>
<p>大きい法人であれば備えていると思いますが、キャリアパスというものを導入している組織も増えました。内部評価制度で評価をして役職が上がる、そういった評価システムも大事なルールです。</p>
<h3>相談事例１つ目の具体的な対処例</h3>
<p>このルールに立ち返って考えてみると、相談事例１つ目の「これ私の仕事じゃありません」や「聞いてません」は、労働条件通知書に書いてあることに照らし合わせて判断すれば良いわけです。</p>
<p>例えば、デイサービスの職員として送迎もやると説明したのであれば、それは送迎も含めた契約になりますので、いきなり現場で「やれません」と言うのは契約違反になります。労働者側の契約違反ですから、極端な話「この送迎で穴が空いた分を弁償してください」と言える可能性も出てきます。「できませんと言われても、それがあなたの本来想定された仕事なので、やってもらわなければ困ります」「これが契約なんです」と言うことが対応法となります。</p>
<p>ですが感情的に「そんな自分勝手なことを言われちゃ困る」とか、自分が思ったことをそのままを言ってしまうとおかしな方向へ行ってしまうので、説明をする時は常に冷静にルールを意識することが大事です。</p>
<h3>相談事例２つ目の具体的な対処例</h3>
<p>２つ目の「この現場はレベルが低い」や、ネガティブなことを言ってマイナスの空気を広めてしまうことに対してはどうするか。これがなかなか難しいのですが、愚痴を言うこと自体はパワハラにはなりませんが、モラハラに当たる可能性はあります。</p>
<p>これはモラルハラスメントの略ですが、パワハラは職場内の優位性を背景になされますが、モラハラはパワハラよりも広い概念で精神的苦痛を与えることを目的とした態度や言動を指します。入ったばかりの新人が上記のようなことを言っても、結局それは周りを嫌な気持ちにさせるだけなので、見逃すことはできません。</p>
<p>まだ法的に“モラハラ防止法”みたいなものがあるわけではありませんが、指導はしていく必要があります。今回のような陰口や噂話や愚痴、または挨拶をしているのにわざと無視をするなどがモラハラにあたります。</p>
<p>それをどうやって取り締まるかですが、就業規則を見ますと服務規律や遵守事項という項目がありまして、そこに労働者が普段守らなければいけない、学校で言えば校則のようなものが列挙してあります。</p>
<p>厚生労働省が出している令和３年４月のモデル就業規則には、服務規律の第１０条に、<b>「労働者は会社の指示命令に従い、職務能率の向上および職場秩序の維持に努めなければならない」</b>と書いてあります。抽象的な言い方ですが、実はこれが非常に効果を発揮する場面が多いです。</p>
<p>具体的には、今回のケースで一番当てはまるのが次の遵守事項の、<b>「④会社の名誉や信用を損なう行為をしないこと」</b>です。本人にしてみたら根拠があるのかもしれませんが、「レベルが低い」と思うのであれば前向きな形で「こうしたらいいんじゃない？」と提案すればいいだけの話です。ですから、「働いている職場を馬鹿にするような、蔑む言動はやめよう」と指導することができます。</p>
<p>また、<b>「⑦その他労働者としてふさわしくない行為をしないこと」</b>とありますが、上司の立場でやるべきことは、まず就業規則を確認して、「うちの就業規則の服務規律はどうなっていたかな？」と見て、「こことここに当てはまるので、これは就業規則違反です」と厳密に言います。これが指導していくことになります。</p>
<p>モラルハラスメントは割と最近認識された概念なので、パワハラやモラハラを服務規律に追加するとしたら、上記のような表現になるかと思います。このモラハラについても参考にしていただき、就業規則を改定する際に盛り込んでいただければと思います。</p>
<p>具体的にどう指導するのかですが、まずは「あなたが休憩時間に言っていることをいろんな人から聞きましたが、やはりそれはみんなのやる気を削ぐ行為ですし、法人を馬鹿にするような言動は就業規則でもしてはいけないことになっているので、やめてください」と言います。</p>
<p>「レベルが低いです」と言う人は、ああ言えばこう言うタイプの人の可能性があるので、「私はそんなつもりはない」と言って従ってくれないかもしれません。そういう時には、最終的に懲戒処分をする可能性も出てきます。</p>
<h4>懲戒処分について</h4>
<p>懲戒処分は就業規則の最後の方にありますが、いくつかの段階ごとに規定されています。これも厚労省のモデル規定ですが、<b>「④懲戒解雇」</b>とありまして、これはご利用者を虐待して怪我をさせたり、本当にとんでもない事件を起こした時のペナルティであり究極の罰則ですが、ここに至ることは滅多になく、その手前の出勤停止や減給、または譴責が多いです。</p>
<p>この<b>譴責は、始末書を提出されて将来を戒める</b>ということですが、これが侮れません。非常に役に立つ、一番実践的な形での飴と鞭で言えば鞭になります。これをいざという時に使いこなせるようにしておかなければいけないのですが、事前に譴責処分を就業規則に明示しておきまして、「休憩中にこういうことを言ったので、それは服務規程の0704に違反する行為で指導したが、改まらないので始末書の提出を命じる」と言います。</p>
<p>文書に残せば記録にもなりますから、記録に残すことを意識して相手に命じます。それにも従わなければ、次のルール通り命令違反は雇用主に対して協力的ではないという理由で、今度はもっと重いペナルティを科すといった形でやっていきます。</p>
<h2>問題職員への指導法のまとめ</h2>
<p>人間には限界がありますし相性もありますから、凄く優秀な人ほど「ちゃんと指導をしなくちゃ」と思い詰めがちになりますが、半人前の人や問題のあるひねくれた人を真人間にしてあげなきゃいけない、責任があるなどと思い詰める必要は全くありません。</p>
<p>法的には、学校の金八先生みたいな凄いことを求めているわけではありませんので、あくまでその時のルールを確認し、ルール通り動いて、記録をする、これを心がけて淡々とやっていただければと思います。</p>
<p>ただ、ドライに振る舞うのは勿論こういう冷静さを求められる場面だけですので、それ以外はプラスの方向で、ご利用者のためにレクリエーションをやろうとか、イベントをやろうと皆で盛り上がって、生産的な話ができる時には当然情熱的になって良いと思います。</p>
<p>職場は学校のサークルではないので、同じ職場の人間は友達関係ではありませんから、雇用関係で上司と部下としてやっている、その意味は<b>ルールに基づいてやらなければいけない</b>とわきまえることです。それは部下の立場でも上司の立場でも同じだと思いますが、お互いプロ意識を持って働いているという意識で、常に臨んでいただくのが良いと思います。</p>
<p>いかがでしたでしょうか。今回は問題職員の対応方法のポイントについて解説しましたが、具体的な懲戒処分の仕方なども、機会があればまたご紹介していきたいと思います。</p>
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